渡辺 紀子
【きかんぼサキ】 残飯娘 鳴り響くクラクション
渡辺 紀子(わたなべのりこ) 残飯娘は1台のリヤカーに、いつも12個の桶に残飯を入れて戻る日々だった。リヤカーにはまず側面に板で少し高い壁を作っておく。下段には6個の桶をピッタリと置き、その ...さらに表示
【きかんぼサキ】 残飯娘 合言葉は花子さん
渡辺 紀子(わたなべのりこ) P隊の宿舎へは、子供の足で片道40分はかかる道のりだった。サキノたち残飯娘の朝は早く、いつも5時くらいには起きて集合。1台のリヤカーを引きながら、目的の本名作業 ...さらに表示
【きかんぼサキ】 残飯娘 受刑者のもとへ
渡辺 紀子(わたなべのりこ) ダム建設工事で、本名集落はかつてない活気に溢れていた。東北電力やその関連会社、間組や前田建設といった大手建設会社の社員たちが、大勢村に入ってきていた。しかし、こ ...さらに表示
【きかんぼサキ】 知らない人で溢れる家
渡辺 紀子(わたなべのりこ) 本名の集落の変貌は、日々めまぐるしいものだった。見たこともない店、見たこともない施設、見たこともない人たちで、村はみるみる溢れてきた。そして、その波はサキノの家 ...さらに表示
【きかんぼサキ】 竜宮城がやってきた
渡辺 紀子(わたなべのりこ) サキノが生まれて(昭和17年)から小学校に通う頃まで、この小さな村の人たちは何も変わらぬ毎日だった。しかし同じ頃、巷ではここ只見川筋をめぐり熾烈な議論が湧き上が ...さらに表示