渡部 和
ふるさと
渡部 和(わたなべかず) 今年の小満は5月21日だった。「陽気盛んにして万物しだいに長じて満つる」という二十四節気の小満だが、今年は肌寒くはっきりしない空の続いたあとに、まさに真夏の ...さらに表示
春の歓び
渡部 和(わたなべかず) 4月下旬のある日、朝から降っていた雨が上がったので山へ出かけてみた。美坂高原は三島町大石田地区の一部だが、集落からはいくつもカーブを上る標高600メートルの ...さらに表示
帰る場所
渡部 和(わたなべかず) 3月半ば、大雪のためひと月近く運休していた只見線が、会津川口駅まで再開した。それより早く磐越西線も再開していたので、思い切って東京へ行くことにした。目的は東 ...さらに表示
【奥会津に暮らす】雪晴れ
渡部 和(わたなべかず) 居間の障子が明るみ、暖かな日差しが届く。やわらかな光とぬくもりがしみじみとありがたい。 2月に入ってまもなく襲った強く長い寒波は、豪雪地と呼ばれる奥 ...さらに表示
【奥会津に暮らす】義母と畑
渡部 和(わたなべかず) 今年の春、夫の母が98歳で他界した。20年近く一緒に暮らし、家で看取ったこともあってか、半年たった今でも時折、声が聞こえるような気がする。今年の夏 ...さらに表示
【奥会津に暮らす】 ダンボール織
渡部 和(わたなべかず) あるとき、ダンボールを使った織物のワークショップの機会をいただいた。これは以前、療養のために滞在した場所で始めたことだ。手仕事が好きなら、みんなが楽しめるも ...さらに表示
【奥会津に暮らす】 冬の手仕事
渡部 和(わたなべかず) 夫の実家は美坂高原の麓にあり、標高の高い集落だ。山が深いので日照時間が短く、雪が続けば色のない低い空に押しつぶされそうな圧迫感を覚える。私は凍った雪道の運転 ...さらに表示
【奥会津に暮らす】 義父と
渡部 和(わたなべかず) 心も体もストップがかかってこの地から離れたことは、私には必要なことだったのだと思う。療養先は長野県安曇野市の郊外だった。雪のほとんど降らない平坦な田園地帯で ...さらに表示